よーへーです。

林写真館は今年、創業100周年を迎えました。

3代目である明が、初代、先代が撮りためた、貴重な昔の写真を

以前からまとめていた。

その中で、写真乾板と呼ばれる、ガラスに薬品を塗って加工したネガである。

日本の何十年前。

映画の中で見るような、、

あまり現実とは思えない世界だが、

自分の曽祖父、祖父が実際に写したものだと考えると、

わずかながら現実味を帯びてくる。。

おそらく林写真館の1代目のスタジオ

ここから100年の歴史が続くとはきっと想像もしていなかっただろう。。

「埼玉縣　関西観光団」と書かれている

関西旅行御一行様の出発前か？

勝手に行ってこい

竹槍？薙刀？をつく練習風景

顔と槍が重ならないように緻密な配置がプロのテクニックを感じさせる。

いざ戦争に出発前であろう。。死を覚悟し、家族と永遠の別れ。

無論、笑顔はない。　いや、若干口角が上がっているのが1人。きっと深い意味は無いだろう。

私のひーばーちゃんとおじいちゃん。

おじいちゃんは私の記憶では常に老人。

その老人が子供であるのは、私にとっては不自然。

おじいちゃんも子供の時があったのだ。当然のことだ。

そして何よりも不自然なのは、手を写すまいと無理に縮こめた腕だ。

きっと、その当時も都市伝説なるものが存在したはずだ。

「写真撮影の際、手を露出してしまうと、近いうちに手の病気にかかる。手は出すな」と。。

当時、町一番の傾奇者。

緑茶より、珈琲を愛し、砂糖は加えない主義だ。

写真は庶民では贅沢品。

どんな記念のタイミングだったのか？服装からして、結婚式では無さそう。

結婚10周年だろうか？

俳優さながらのダンディズム。

ちょっとわざとらしいこのポーズは、実は撮影の際、顔が前後に動かないように固定するためでもあるのだ。

ピントはほんの少しでも顔が前後すると、ピントが外れてしまう。

実はポーズとピントがズレないようにの2つの意味がある。。。

体操選手のチーム。

文字が反転しているのは、車のルームミラーで見た時に文字が読みやすいようにと、

なんとも粋な計らいだとか。。（違うか）

実に、生々しい、、大切な息子さんを無くしたお葬式の写真。悲しげに遺品が飾られている。

ここは日本なのか？

皆目見当がつかないシチュエーション。

きっと汗だくで、テンパりながらシャッターを切ったのであろう。

きっと初代も汗かきだったはずだ。

おそらく全て50年以上の前の写真。

絵ではないので確実に存在した様々な瞬間が閉じ込められている。

戦争のあった時代は死を意識したものも今よりも多かったはずだ。

写真の存在というものを改めて考えさせらる貴重な資料。

私の息子がもう少し大きくなった時に、見せてあげたい。

今見せたら、きっとこういうだろう。

「全然、興味ない。」